
時間は午前7時。激しい“ドンドンドンドン”とノックがする音が遠くでする。隣の部屋だ。
ゲストハウスの306号室。次は私の部屋のドアが“ドンドンドンドンドン”と激しく鳴らされた。
寝ていたところを起された私は、うっとしくて何やと思いながら眠い目を擦りながらドアを開けると・・・
ドカドカと数人のタイ人の男達が入ってきた。
「何や、何や?」って思っていると。
男達の先頭の男が「パスポートを見せろ」と言い出した。
不意に起こった事に、何事かも分からずに寝ぼけ眼でカバンを探った。
こういう時、すんなりパスポートを見せると言うのは相手が誰であろうと見せるべからずなのだが、寝起きを襲われた所からスンナリ応じてしまった。
しかし僕のパスポートはラオスのビザを取得するため旅行会社経由でラオス大使館にあったのだ。
私は「コピーで良いか?」と尋ねる。
男達は「何故だ、リアルパスポートを見せろ!」
私「ラオス大使館にある。」(最初『大使館』の英語が分からず隣の部屋の方に助けていただいた)
男達「どう言う事だ?」
私「旅行会社を通してビザ申請の為に大使館にあるんだ。旅行会社にも聞いてくれ」
男達「詳しい話は、署で聞こうか?御同行をお願いします」
男達は警察だった。
僕は何かやったわけでもないし、何の身に覚えもない。
汚れた体ではないので、取調べを受けるなんてのも
“経験”かなと思い、腹をくくった。
男達はとりあえず「部屋でまっておけ」と言い残し、違う階の捜査に行った。
10分くらい私は腹をくくったと言いながらもドキドキを隠せず、どうしようかと思っていた。タイ語はもちろん英語を使えないのに、身の潔白をどうして伝えろというのか?
すると警察官達は部屋に戻ってきて「もうイイ!お前は来なくていい」と言う事になった。
何故、どう言う経緯で警察署に行かなくて良くなったのか分からないけど、私は直前で事なきを得て
“良い経験”を逃した。
男達は犬を連れていたことから、おそらくマリファナの取り締まりだったのだろう。
タイでは確かにマリファナなど薬物は手に入り易いです(多分)。昔のイメージでマリファナなど簡単にやれる、何処何処のゲストハウスでやれば大丈夫、誰から買えば大丈夫みたいなものがありますが、薬物の密告制(売人・使用者を密告すると報奨金がでる)があるんです。下手をすれば、売人が密告して二重に稼ぐなんて事もあります。
後から聞けば、泊まっていたゲストハウスはやってる人が多く泊まっているらしい。そう言えばハマってる感じの人がいた。
タイは麻薬にやさしい国ではありません。日本で初犯で捕まっても執行猶予付きの懲役数年位かもしれませんが、タイでは裁判の後すぐ刑務所行き数十年です。
数日前もタイで薬をやってる日本人が、まさに捕まるそのシーンがニュースでやっていました。
ぜってぇやるな。